英語絵本多読クラブ

Walk Two Moons (Trophy Newbery)」 YL:5 54,000W

12/10から今日にかけて、P.131〜P.280(最後)までようやく読み終わりました。
この本は児童書なのですが、子供が読むよりも、大人の女性が読んだほうがより共感できる内容なのでは?と感じました。


13歳の少女Salamancaが、家を出て戻らないお母さんに会うために、彼女のおじいさんとおばあさんと共に旅に出ます。
お母さんが通ったであろう道をたどりながら、Salamancaの友達Phoebeの物語を2人に語ったり、お母さんがいたころの出来事を思い出したり、おじいさんとおばあさんの話を聞いたりしながら、物語が進行していきます。
前半は、場面があちこちに飛ぶので、そのつながりがわかりにくいのですが、後半は話が一気につながり、そーだったのかぁと感動・・・。 しばらく余韻に浸ってました。


夫や子供から求められた模範的な人間としてではなく、本来の自分らしさを求めて思い悩むSalamancaやPhoebeのお母さんの心情、そして、その気持ちを徐々に理解していくSalamancaやPhoebeの成長ぶりがよく描かれています。
結末はハッピーエンドとは言えないけれど、明るい希望を感じさせる終わり方でした。

Walk Two Moons (Trophy Newbery)

Walk Two Moons (Trophy Newbery)

邦訳版はこちら↓

めぐりめぐる月 (ユースセレクション)

めぐりめぐる月 (ユースセレクション)


Phoebeの物語の中で、玄関先に置かれた謎のメッセージや格言めいた言葉がいくつか登場しますが、印象深かったので自分用のメモとして引用しておきます。

Don't judge a man until you've walked two moons in his moccasins.
人をとやかくいえるのは、その人のモカシンをはいてふたつの月が過ぎたあと(じっくりと付き合わなければ人というものはわからない)


Everyone has his own agenda.
人にはみなそれぞれの思惑がある。


In the course of a lifetime, what does in matter?
長い人生から見れば、それはたいしたことではあるまいに。


You can't keep the birds of sadness from flying over your head, but you can keep them from nesting in your hair.
悲しみの小鳥を頭上からおいはらうことはできない。だが、頭上に巣づくりさせないでおくことはできる。


We never know the worth of water until the well is dry.
井戸が枯れてはじめて、水のありがたさがわかる。


I decided that bravery is looking Pandora's box full in the eye as best you can, and then turning to the other box, the one with the smoothbeautiful folds inside.
勇気があるというのは、パンドラの箱を目をそらさずに直視し、見届けた後は別の<なだらか美しい>ものがつまった箱に目を向けられる姿勢をもつことなのだ。